目次
- カリギュラ効果って?
- 活用方法
- まとめ
カリギュラ効果って?
カリギュラ効果とは、何かを強制されたり、禁止されたりすると、逆に禁止されたことをやりたくなってしまう心理現象です。
昔ばなしの鶴の恩返しで、鶴に「絶対に部屋を覗いてはいけません」と言われたのに部屋を覗いてしまったおじいさんはまさにカリギュラ効果に陥っていたといえるでしょう。
TVなどで放送禁止用語に「ピー音」が使われますが、視聴者はそのとき何と言っていたのか気になってしまいますし、モザイクがかかっていれば何が映っていたのか知りたくなります。それらもカリギュラ効果です。
活用方法
禁止されると、やりたくなってしまう。ある種の反発心理ですが、人間は「自分の行動は自分で決めたい」という欲求を持っていて、その欲求に蓋をされたと感じてしまうために引き起こされてしまうのです。
もし、子育ての最中に「子供が言うことを聞かない」と困っている親御さんがいましたら、人間心理としてそれは当然の現象なのだということをまず知ってください。
そして、それを知った上でそのカリギュラ効果を上手く活用する方向に、しつけの仕方をシフトしてみてはいかがでしょうか。
【例】
ゲームばかりして勉強しない子供に「ゲームは禁止」と告げる。
この場合、子供はゲームを禁止されたことにより、「ゲームがしたい!」という思いにとらわれてしまうでしょう。そんな心理状態で勉強をしてもいい結果になるとは思えません。ではどうすればいいのか?
・勉強を1時間したらゲームも1時間OKにする
ゲームをするにも対価が必要なのだということを伝えましょう。そして、どちらも同じ時間にすることで対価が対等なのだと伝えます。公平性を主張することで、子供がいだく不満を少しでも減らせるでしょう。
・テストでいい点数をとったらゲームソフトを買ってあげる
ご褒美を設定することで、やる気を促します。そしてそういうルールなのだということをはっきりさせておきましょう。家族内にもルールはあり、それは遵守されるべきでしょう。
※上記はあくまで一例であり、活用方法が必ず有用とは限りません。重要なのはまずしつける側の親がカリギュラ効果によって引き起こされている現状を知ることです。禁止されたことをしてしまった子供をむやみに叱るのではなく、カリギュラ効果によってもたらされた結果であると理解しましょう。
まとめ
カリギュラ効果を知り、むやみに禁止することのデメリットを知ったことと思います。もちろん、禁止された行いを逆にやりたくなる心理は大人にもあります。人間である以上、その心理現象から逃れることはできません。
折り合いをつけるには「カリギュラ効果」を知り、自制心を身につけることです。
ただし、子供はまだ自制心が育っておらず、言葉で説明しても理解してくれるとは限りません。
しつけで大切なことは「子供に寄り添い、子供と共に親も成長を続ける」ということです。
親だから偉いなどと思ってはいけません。「しつけ」という行為自体は、親になったばかりの方にとっては初体験で、未知のもの。これから「学ぶ」ものなのだと知りましょう。
上手くいかなかったら試行錯誤し、子供と一緒にあなたも成長していくのです。その心構えを大切にしてください。