幸せになれない人は青い鳥症候群かも!?
青い鳥症候群とは「もっといい暮らしができるはずだ」「もっといい結婚相手がいるはずだ」と根拠があるわけでもないのに願望を持ち、現実から逃避しているような状態を指します。向上心があるのとは別の状態です。
名前の由来はメーテルリンクの童話『青い鳥』です。
その童話では主人公が幸せの青い鳥を探しにいろいろな場所へ行きますが、結局見つからず家に帰ると、その部屋の鳥かごに『青い鳥』がいた、つまり「幸せは身近なところにある」という教訓が込められています。
青い鳥症候群で注意すべき点は、根拠もなく高望みして現実逃避している自分に気づかない点と、欲求を満たそうとしていくと現状に満足できなくなってしまう点にあります。
日本に生まれた時点で、あなたは充分に幸せです。飢餓に苦しむアフリカや戦争の絶えない中東に生まれていたら、あなたはきっと「日本での生活」を夢みるでしょう。
勿論、下を見て生活しようと勧めているのではありません。いい生活を求めすぎてはいけない、という警句であります。いい生活を求める余り、借金を重ねたりするのは避けましょう。
また、近年もてはやされているSNSで、認証欲求の虜になり、もっとフォロワーを増やしたい、いいねをもらいたい、という願望に苛まれ、実生活を犠牲にしてしまうのも青い鳥症候群の一種といえるでしょう。
また、いい職場であったのにもっといい職場があるはずだと思って職を転々としてしまう人や、もっといい部屋があるはずだと引っ越しを繰り返す人、自分にはもっといい相手がいるはずだと恋人をコロコロ変わってしまう人、もっとキレイになりたいと整形を繰り返してしまう人などにも当てはまります。
童話「青い鳥」の教訓を思い出してください。結局、一番最初がよかった、なんてことはありませんか?
現状に満足する、というのは決して後ろ向きな考え方ではありません。勿論、虐げられているような特殊な状況下であれば、その状況を変えたいと願うのは悪いことではありませんが、平均水準的な平和を享受しているのなら、それに満足してもいいのではないでしょうか。結局は「過ぎたるは尚及ばざるがごとし」という言葉に集約されるのかもしれません。
過ぎたるは尚及ばざるがごとし
何事もほどほどが肝心で、やり過ぎることはやり足りないことと同じように良いこととは言えない。良いと言われることでも、やり過ぎは害になるということ。