目次
- リスキーシフトって?
- 活用方法
- まとめ
リスキーシフトって?
リスキーシフトとは、集団の中において、極端で突飛な意見やパフォーマンスが注目され、個人のときでは賛同しえないような過激な意思決定に賛同してしまう心理現象のことです。一昔前に「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉が流行語になりましたが、それもリスキーシフトと言えるでしょう。
活用方法
リスキーシフトは、集団になった途端に、個人でいるときと異なり、過激な意思決定を下してしまう、という点において、危険性の高さが伺えます。
規模の大きなところではヒトラーが首相になった戦争中のドイツがリスキーシフトに陥っていたと言えるでしょうし、身近なところでは、職場や学校でいじめを行なう集団も同じリスキーシフトと言えます。そしてママ友という小さな集団でも同じことが起こりえます。
ママ友のリーダーが極端な意見を発し、その取り巻きが賛同する。賛同しない者は爪弾き、あるいは敵と見なされ、攻撃の対象となり得ます。
そして人間社会において「集団」という形態はありふれていて、我々もいつなんどきでもその当事者になり得るのです。
ですので、その当事者になってしまったときに、身を守る心構えは必要です。
予め、集団心理を把握しておくことで、自分の置かれうる状況を冷静に見つめる心の準備をしておきましょう
・リスキーシフトに陥っている集団に勧誘された場合
あなたの平穏な生活が、それを拒絶することで脅かされる危険がある場合は、その集団に入ってしまうことも1つの手段といえるでしょう。しかし、その集団の中にあなたの平穏はあるでしょうか?
当たり障りない立場を保つことで平穏は保たれるでしょう。しかし、攻撃の矛先が自分へ向かう等、それがいつなんどき脅かされるか分かりません。それは覚悟しておく必要があります。
逆に、勧誘を断った場合、あなたは集団から敵と見なされる可能性があります。しかし、あなたには血の繋がった家族や、その集団に属していない友達がいるならば、その人たちに、相談し、繋がりを強く持つことで、リスキーシフトに対抗する力を得ることもできるでしょう。1人になって孤立してしまうのは良くありません。
それと、勧誘を断る場合に「この人は集団に入れない方がいい」と思わせられれば、その手段を使うのも有用です。例えば、すでに別の集団に所属していることをほのめかす等。嘘でもかまいません。傷つける相手がいない、身を守るための嘘なら許容して良いと私は思います。
また、立場を明言せず、曖昧にして、さりげなく離れた距離を保つことも1つの手段です。相手の集団があなたの勧誘に飽きてしまえばいいのですから。
・所属している集団がリスキーシフトになった場合
最初は良かった仲間同士の集まりが、だんだんおかしくなっていって、そのことに疑問を感じたら、その集団とは距離を置いた方がいいでしょう。できるだけさりげなく、徐々にフェードアウトしていければ、安全です。
そのさいは、嘘も方便です。仕事が忙しい。実家の両親が体調を崩していて等、集団から離れやすくなる嘘ならなんでも使いましょう。
距離を置くほど深刻ではないと感じたら、まずは集団内の発言に対する責任の所在をはっきりさせましょう。
「集団の意見」としてしまうと無責任な意見でも言ってしまえるのですが、個々人の意見だとはっきりさせることで過激な意見を抑止することが可能です。また、集団内では目立たない存在に徹するのも1つの手段です。敢えて脇役、エキストラを演じることで、その後のフェードアウトをしやすいものにできるでしょう。
・リスキーシフトの集団から敵と見なされた場合
集団への勧誘を断ったり、集団から抜けようとして、敵と見なされてしまったら、いろいろと面倒な事態になりがちです。
しかし、その大変な時期もそう長くは続かない場合も多くあります。人間、興味は他に移るもの。人の噂も75日ということわざがあるくらいですからね。
しばらく辛抱する時期が必要でしたら、その期間は、家族や、その集団に属していない友達に、相談し、繋がりを強く持つことが大切です。
1人になって孤立してしまうのは避けましょう。頼れる人がいるなら、どんどん頼りましょう!
もし頼れる人がいない場合は、私や当サロンのカウンセラー方に頼ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
リスキーシフトという集団心理があり、それに対する心構えをもっておくことで、自分にふりかかる火の粉を振り払えることができるでしょう。そして、あなたがどう行動するにしても「その集団以外にもあなたには友達や仲間、あるいはカウンセラーの方々がいるのだ」ということを忘れないでください。